群馬へ行きました その① (前橋市・伊香保)
2023.3.18 土曜日
3月18日(土)から20日(月)まで所用で群馬県高崎市に行きました。数年前から定期的に参加する高崎でのイベントがあるのですが、毎回空き時間に世界遺産富岡製糸場や達磨寺、榛名山など周辺の観光をしています。
さて今回はどこへ行こう?と考えて、隣町で県庁所在地なのにまだ行っていない前橋市と、伊香保の竹久夢二伊香保記念館に行くことにしました。
どちらも見どころ、見応えがあり、大変充実した空き時間を過ごせました。
1日目の18日(土)は、東海道新幹線から北陸新幹線はくたか559号金沢行きに乗り継いで11時19分に高崎駅に着きました。
(余談ですが、北陸新幹線ってJR西日本の路線でもあることを恥ずかしながら今回初めて知りました。
上越妙高駅まではJR東日本、上越妙高駅から金沢駅まではJR西日本。それで、はくたか号の車内にJR西日本のコマーシャルがたくさん貼ってある訳ですね。なるほど。)
今日は夕方の会議までに高崎に戻ってくる必要があるのでフリータイムは実質5時間ほど。高崎駅のコインロッカーに宿泊の荷物を預けて、JR両毛線で前橋に向かいます。14分で到着。賑やかな高崎駅と比べると落ち着いた雰囲気の駅です。
まずはお昼ごはんということで、駅から北の方角へ歩いて15分程の「パーラーレストランモモヤ」へ向かいました。
こちらに行きたいと思ったのは、高崎在住の知人に群馬の食材の名産品はと尋ねたところ「豚肉」とのことだったので、豚をキーワードに検索したところこちらのお店が出てきたからです。
アーケードの商店街のなかにあるモモヤさん。とても賑わっています。店先のウェイティングボードに名前を書いて10分弱待ちました。昭和のパーラー感あふれる商品サンプルにワクワク。
呼んでいただいて入店。店内はいい匂いと活気に満ちています。
迷った末、表に写真が出ていた「TONTONナポリタン」と「とんかつうどん」にしました。どちらも名産の豚メニューです。
柔らかい豚はとても美味しかったです。とんかつうどんは、最初からおうどんに入っているとんかつ2枚とは別に、更に2枚のとんかつとソースが付いてきます。ボリューム満点、おなかいっぱいになりました。おうどんは関西の出汁の効いたつゆとはまた別物の、甘辛いおいしさで癖になる味でした。
すでに満腹でもこちらはパーラー♡。デザートを食べないわけにはいきません。プリンパフェとソフトコーヒーをいただいてしめました。
苦しいくらい満腹食べて4品2,660円。お得感がすごいです。
また、お会計のとき、「県庁はどちらに行ったらいいでしょうか」とお聞きしたところ、レジにいらっしゃった女性が「ああ県庁ね。お車?歩いて?」とわざわざ、外まで出て道を教えてくださいました。お店の方どなたもあっさりさっぱり、でもポスピタリティあふれるご対応。もし近くにあれば、月に一度は通いたいいいお店でした。
教えていただいた道を歩くこと10分あまり。群馬県庁が見えてきました。
休日も入れるとのことでしたので行ってみたのですが、行ってビックリ。工夫を凝らしたいくつもの見学場所があって、県庁なのにすごい、行ってよかったと思いました。
まずは背の高いビル、現庁舎に入ります。土日祝も32階の展望フロアーが開放されているということで直通エレベーターで登りました。
32階には展望ロビーの他、カフェなどもあって、観光の人、お茶されているご年配の方、カフェのトークイベントを聞いている人など、老若男女30人以上の人で賑わっていました。
その後エレベーターホールに「26階でも展示中」みたいな案内があったので「何を?」と思いつつ降りてみると、こちらの展示物が一見地味に見えて(すみません(^_^;))とても面白かったのです。
学校などの場所がマーキングされた群馬県のジオラマなのですが、群馬県の地形が大変わかりやすく作られているのです。あまり知識のない他県民の私たちにも、群馬がいかに山地が多い県かとか、平地は南部に集中しているんだなとか、草津温泉はこんな山奥にあるんだとかいったことが、高低差も含めて本当にわかりやすく表現されていました。
ジオラマの中に入っていくこともできて、地面を辿りながらうっすら表示されている知っている市町村名を探すのも楽しく、次のグループが入って来られるまでしばらく遊んでしまいました。
料金のことを言うのもなんですが、ちょっとした科学館なら有料でみせてもらうようなクオリティのものが、ここではもちろん無料。楽しかったです。
現庁舎を出て、となりの横に長い建物「昭和庁舎」へ。
昭和3年(1928年)に完成した群馬県庁昭和庁舎。平成11年(1999年)まで70年間にわたり県庁本庁舎として使用されていたとのことです。
1996年、県庁舎としては全国で初めて国の登録有形文化財に指定されたそうです。
その後も補修されながら、現在は土日休日も建物を開放し、見学ができたり、NPOやカルチャーセンターの活動に活用されているそうです。
重厚な外観と1階のロビーを見たあと、2階の展示室を見学しました。
群馬県出身の政治家など偉人の方々の功績を紹介する部屋や、県政のあゆみの年表が、出来事の写真や歴代知事の顔写真も入れて壁一面に掲示されている部屋など、群馬県の人と歴史の概要がここへ来ればすべてわかるようになっていました。
シンプルだけれど内容がとても充実した展示でした。
休日に一般市民がみせていただけることが特にすばらしいと思いました。係員が監視しておられる訳でもなく自由見学なのですが、乱れもなくきちんと整備されていています。どちらの行政機関もこのような施設を設置してくださったら、旅行先の楽しみが増えるのになと思いました。
県庁を出て、外周を進むと前橋城跡の碑という場所がありました。利根川の水害で江戸中期に一旦廃城になりながらも江戸幕府最後の築城許可を得て再築された城だそうです。その後すぐ大政奉還で廃城となり、残った本丸御殿に廃藩置県により設置された前橋県の県庁が置かれたとのことです。
今、群馬県庁が置かれているこの地は、ずっとこの地方の政治の中心地であったのですね。
その先に、前橋東照宮がありました。
ご祭神はもちろん家康公、1624年創建の神社だそうです。近年新しく建て替えられたようで社務所などはビルのような最新の建物の中に入っておられました。
さらに進むと、大手町の交差点の向こう側いに前橋で今日行きたかった最後の場所、臨江閣が見えてきました。
臨江閣は明治時代に建てられた県の迎賓館です。本館は明治17年に人々の寄付によって建てられたそうです。別館は明治43年の建設です。
明治11年に明治天皇がいらっしゃったとき、前橋にはお泊りいただくのに適当な建物がなく本町通りの生糸改所を御旅所としたことから、この迎賓館の建設が進められたそうです。
入り口に近くて大きい方が別館です。その大きさと立派さにこちらがメインの建物だと勘違いして靴を脱いで入るとスタッフの方が声を掛けてくださり、渡り廊下から本館へと案内してくださいました。館内の要所々々をご説明してくださりとてもわかりやすかったです。
最近NHKの番組ブラタモリが取材に来られたそうで、見学者が増えたとか。ここにタモリさんが座ってトークされたんですよなどと教えてくださいました。
人々の思いと歴史の詰まった素晴らしい建物をみせていただきました。管理もとても行き届いていました。ですが、こちらも入館料などはおとりになりません。ありがとうございました。
建物を出ると、敷地内の大きな大きな椿の樹がありました。満開です。素晴らしい建物を見てきた気分の高揚からか、その赤色はひときわ生き生きと鮮やかなものに見えました。
高崎へ戻る時間が近づいてきました。徒歩で前橋駅まで30分。街並みを見ながら帰ります。
先程見てきた臨江閣が建つ発端となった生糸改所の碑が、本町の大きな道路沿いに立っていました。たまたま通った道で見つけられてご縁?を感じて嬉しくなります。
無事前橋駅に着き、JRで高崎に戻りました。
明日は、伊香保へ行きます。続きは改めて。
(群馬へ行きました その②に続きます。)